21.3.1松本市教育委員会主催の「フィンランドの教育」の講演会がMウイングで行われました。同国は世界一学力の高い国といわれていますので、ぜひ聞かせて頂きたいと思いました。講師は福田誠治(都留文科大学)先生でした。以下、資料より抜粋。 「日本では1999年当たりから習熟度別編成授業が強化された。しかし、その結果は高学力層の脱落となった。つまり競争的な学力向上策は国全体の学力が落ち、底辺層の拡大、エリート教育も失敗、国力が落ちるということである。それは子供が自らの人生や生活に関わるものとして教育をとらえ、学習動機を形成するような教育になっていないからである(資料12p)。全国学力学習状況調査に『家で、自分で計画的を立てて勉強していますか』との質問がある。自ら計画をたてて学ぶという姿勢が強いほどよい結果が得られるという点はPISA(OECD生徒の学習到達度調査)と一致する。中学校であろうとも『家で、自分で計画的を立てて勉強している』生徒の方が高得点なのだから、日本の教育は教育学の法則と逆のことをしているということになります(資料23p)」。 資料からをみると秋田県は全国一学力の高い県であり、教育内容を見たとき、子供自身が問題を決めて勉強する方法がとられているとのこと。最後に先生は(資料23p)「決められた正解だけを覚えるという姿勢ではなく、自ら探求して学ぶということは知識や技術が日々革新されている現代には特に必要なことになっていて、フィンランドの学力形成は未来型であり、経済機構が注目するところとなっている」と記しています。 確かに勉強する理由も判らず学習するより、自分の関心のある分野を学習した方が学習にも熱が入ります。生徒が「自分で計画的を立てて勉強する」学習をするには、教師は、どう指導していったら良いのか。まずは秋田県の例を模索する必要があるのではないかと思いました。
フィンランドの教育の講演で「底辺の拡大をすることにより全体の学力を上げている」とのお話もありました。なるほどと思いました。 そして、もう30年も前になると思いますが娘が小学校の時のことを思い出しました。娘の担任は堀内先生と言い、後に校長をされましたが現在は退職されています。堀内先生に私が「先生は大変ですね。さまざまな学力の子供を一緒に教えていかなければならないのですから」と言いますと、先生は「茶菩提を全部一緒に上げて行けば良いので簡単ですよ」と言われました。つまり底辺を持ち上げて行けばよいということでした。私は「なるほど」と思いました。この方法を私は三人の子供にも応用しました。三人の中で一番学力が低い子供に最大の力を入れて教育しました。
|