山崎たつえの視点 教育・環境・政治・その他



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2006/12/22
波田町の調査18.12.20をみる
調査結果を一読して感じた事
調査結果を一読して感じた事を中立の立場で列記してみる。

@調査方法に問題はないか。
回収率が92.2%と高率である。役場職員が集めに歩いたとの事。その回収方法は問題ではないか。「出さない」を選択する事が不可能になる。出さない事も一つの選択であるはず。
又、役場職員が集めに来たら役場の首長の意向を考慮しながら住民は書くことになるのではないか。つまり、正確な数値とはならないのではないか。
正式な住民投票ですべきではないか。

Aなぜ合併したいのかが明らかでない。
「なぜ合併したいのか、なぜ合併したくないのか」その理由が問題である。合併すれば「経済的に徳になるから」なのか、「町の発展のため」なのか。理由はいろいろあると思う。松本市民としてはそれが知りたい。もし、松本へ合併すれば「借金が楽になる」とか「経済的に何かが町でいるより徳になるから」とかの理由の場合、もし、合併して、経済的要因が不可能になった時「合併して損した」となるだろう。損徳でなく「発展のために共に歩もう」との姿勢で合併したなら、もし、経済的要因が不可能になっても「合併して損した」にはならないと思う。

理由は明らかでないが、どのようなスタイルの人が合併に賛成しているかをデータより推測する。但し、これはあくまでも一つの推測である。
B 依存体質の人に賛成者が多い。
職業階層を依存型と自律型に分けて分析することとする。
農林業、自営業を自律型とする。お金を自分で稼いでいる階層である。その階層の賛成者率(賛成、どちらかといえば賛成)は56.6%、57.5%である。会社員・団体職員、主婦、公務員は依存型とする。主たる経済を他に依存している階層である。その賛成者は各66.7%、68.9%、66.8%である。賛成者のトップは主婦層である。男性より女性の方が賛成の率が高いのは主婦がいるからであろう。自律型の人に比し依存型の階層に賛成が多い。依存型の階層は経済的に誰かに依存していきる階層である。松本市に合併し「松本市に何をやってもらおうなど」松本市の経済に依存しようとの意志になりやすい階層かもしれない。そして、それが不可能になった時「合併して損した」となる階層かもしれない。
一方、自律型の人は経済的に依存しないで生きようとする階層である。
反対の中で最も強かったのは波田町の場合農林業で36.1%(反対、どちらかといえば反対)である。下原スイカで頑張ってきた農林業としては当然かも知れない。
参考までに記すと夕張市の場合、炭鉱関係者は補助金などに依存していた。一方、メロン農家は自律して経営していたという。前者は破綻し後者は意気揚々と生きている。
賛成を選択している人を職業別に見てみた。

C 資料は賛否両論を提供したか。
ところで資料をよく読んだ層が「強めの賛成」と出ている。くわしく読んだ層の68.8%が賛成、全く読んでいない層が34.4%となっている。
しかし、役場サイドの賛成の資料のみを配っていたのではないだろうか。反対意見のチラシも公平に配ったのであろうか。両者の資料を住民に配布し、その上で投票すべきではなかったか。

まとめ:
発表された資料のみでの分析であるが以下の点が問題ではないか。
・アンケートの収集方法が問題ではないか。
・合併したい理由が明らかでない。私のおおざっぱな分析では「合併賛成を選択する人は依存体質の傾向」ではないかと思う。
・賛否両論の資料を提供して住民に考えて頂くべきではないか。その中で住民は自律した考え方を研いていくのではないか。
松本市は合併するとは言っていないが、もし合併するとしたら、波田町の住民の多くが自律した考えの元に「共に、こんな松本市を作ろう」との理想の下に合併したほうが両者にとって良いのではないかと思う。私は先に経済的依存度から依存体質、自律体質を比較したが、もし経済的に依存する気持で松本市に合併した場合当てにしていた物が不可能になったら「合併して損した」との思いになると思う。どんな経済状況になろうとも「合併して良かった」にならなければ――と考える。
以上、波田町が今回発表した資料から中立の立場で感じた事を列記してみた。生データが公表されたら、又、検討してみたい。何はともあれ合併の是非を住民が真剣に考える事は「これから地域をいかにするか」を考えるチャンスではないかと思う。


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