21.1.30財団法人 社会経済生産性本部主催(東京都ベルサール西新宿ホール)で講演会がありました。実は当日の東京行きは中止することにしていましたが、ふと内容を見直すと「上勝町町長の話と前三重県知事北川正恭先生の講演があることに気が付きました。「これは聞かなければ」と思いました。バスの出発時間30分前でした。私はすぐ家を飛びだしました。 元三重県知事北川正恭先生は「地方政府の確立をめざしたこの国のかたち」と題して講演くださいました。印象に残った低を列挙します。 経営管理向上運動は事実を一回否定し、理想の姿を掲げてみる。内発的な気づきがないと抜本的な改革はできない。事実の健全化することで健康増進の機能の健全化する。 組織の改革へとなる。命がけの戦いがないと改革は出来ない。 本来のあるべき姿に立ち戻らないと改革は出来ない。病院一点突破は全部へ影響していった。これからは国のせい、県のせいにすることは出来ない。 地方議員は強い権限を持っていただかなければいけない。地方分権ゆえに。かつては行政の下請けでした。下請けは所詮、上下関係。地方政府の確立が必要である。議員のありようを変えていかなければならない。議会基本条例を作ることである。 地方議員には徹底した情報公開。監視機能。立法機能。政策立案機能。 自分たちで決められない議会。否決のない議会なんて地方政府を確立することは出来ない。丁々発止(打ったり打たれたり)でなければいけない。 自立する地域を作るには過去を否定する。ありようを変えていく。そのために経営管理向上運動は必要。地域から日本を変える。 以上のような内容でした。私は「なるほど」と思いました。松本市の行政をみていると公社にしても「赤字が当然」としています。このような税金の使い方をされている市民は可哀想です。議員がちゃんとしていかなければと思いました。生ごみ車庫の問題にしても業者主体に行政をしていて「当たり前」の顔をしています。「市民が主役」なんてトンでもない。 北海道の恵庭市長は「逆境がはぐくむまちづくり戦略」のお話をしてくださいました。 北川先生は「中島市長は投票46日前に立候補した。マニュフェストのみの選挙。相手はすべての党が推薦した。3期目のひと。子供に絞って選挙した。圧勝した。 政策で選挙は出来る。情実型選挙から契約型選挙にならなければ。 追随型の行政から抜けられない。それでは自治体はやっていけない」とコメントくださいました。私は思いました。「市長は特化した政策をしていました。札幌市のベットタウンなので子供に特化しても良かったのではないか。実行するにも大して、お金のかかる話ではない」と思いました。
上勝町長は「21世紀の地域経営上勝町のまちづくり」について話されました。 この町の高齢者による地域産業のことが週刊朝日(21年1月号)のグラビアにだいだい的に紹介されていましたし、この町はゴミゼロでも有名なことをなんとなく耳にしていました。 人口2000人。徳島県。真善美を追求。これが、ずれると大変なことになる。 特徴的な取り組み――環境と経済、福祉を一体的に推進し、持続可能な状況を産みだす町としていました。世界のことを考えて、地域のことを考える。地域のことを考え、世界のことを考える。 環境政策。・ゼロ・ウェスト宣言による発生抑制を重視した環境政策を推進。リサイクル率63.7%。生ゴミは各家に処理機があり処理されている。「くるくるショップ」ある。→使用しないものを持参する。ほしい人はそれを持っていき使う。高齢者はそれを作り変えている。高齢者の楽しみである。木質バイオほか。地域景観の整備→全国棚田百選。「日本で最も美しい村連合を設立加盟」している。 産業政策 地域の山や野にある葉っぱを都会へ送り年間2億円もの収入を上げている(週刊朝日)。地域の資源とマンパワーを最大限に活用。平均年齢70歳人195人が取組む。ファクシミリとパソコンを利用しての経営。根気よくすることが一人いる。 この視察に年間4700人、470件の視察。11国よりくる。 IT戦略検討委員会をうまく活用する。上勝町長は「電子役所。紙の文化をなくす」。 交通政策→タクシー代の半分で利用。有償ボランティア。登録運転手。車庫は自宅。車も個人。使用者はNP0法人に依頼。NP0法人は登録運転手に連絡。迎えにゆき運搬。空車になればNP0法人に連絡する。経済、教育、環境を真剣に考えないといけない。 お金が少なくても楽しく暮らせる社会をつくらなければならない。 精神疾患で休んでいる学校の先生は4600人いる。ゼロウエスト政策を進めたらそんなに働かなくとも良い。自然循環型の伝統文化は日本でしないといけない。「もったいない」を世界共通語にする。 私の感想:山奥の村らしいがITをふる稼動しアイデアにとんだ政策をしています。経済を考えているのがすごい。また、視察が4700人もいるといいます。生活そのものを観光資源にしています。この生き方はスウェーデンと同じ。上勝町のことをテレビでみた友人が野や山の葉っぱをうることを考えた人の事を離してくださいました。町のある人が何か商売はないかと考えていた時東京の食堂で女性たちが料理のつまとして付いている葉っぱを大切そうに紙に包んで持ち帰りました。その姿を見て、その方は「こんなものなら町の野や山にある」と思い、それを都会へ売ることを考え実行に移したとのこと。その方は現在は農協の役員をしているとのこと。 又、「松本市において生ゴミ処理機を全戸に設置できないものか」とも考えました。 何はともあれ、この町のことはもっと研究する必要があると思いました。
岡本先生の話:経営とは組織に命を吹き込むこと。
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